個展を開催いたします

詳 細

  

    

    

   



大高 亨
Tohru Ohtaka
   

 私はここ3年程、コンピュータダイレクトジャカード織機、一部の作品には転写プリントを併用した「布」の作品を発表しています。
 私は、染織作家とテキスタイルデザイナー、そして教育現場の片隅に身を置く者として仕事をしていますが、アートとしての染織、あるいは伝統工芸としての染織だけでは日本の染織は衰退すると考えています。染織品は生活の中で使われ、用としての「布」のかたちが、技術と美意識をはぐくんできました。しかしながら、現在日本で使われている「布」の多くはアジアを中心とした輸入品で、ほとんどを占められています。そういった中、日本国内でオリジナルの「布」を制作することを現在の染織業界は忘れてしまったかのように私には感じられます。
 幸い、日本は多様な伝統技術を継承する染織品が細々ではありますが、全国各地で生産されています。それらの伝統技術を継承しつつ新しい「布」をそれぞれの地場で生産する。あるいは、日本が世界に誇れるケミカル技術、電子技術を使った新しい「布」を生み出す土壌を日本は持っていると思います。
 魅力ある布は布そのものとして美しく、強く、まるで手を加えて布でなくなることを拒むほどの存在感を持っています。私は、情報や技術革新に振り回されず、存在感ある自己の「布」づくりをこころがけています。「布」は染織に携わる者にとって単なる素材ではなく、まさに作品なのです。

    


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